暮れに図書館で借りてきた映画(DVD)。
三作品、やっと見終わりましたよー。
じっくり見たかったのに、お正月休み中は思っていたよりも慌ただしくて時間が取れず。
もしかしたら期限に間に合わないかも、、、と気にかけていたらようやく見れてうれしい!
作品は見た順で、
「食堂かたつむり」
「マーサの幸せレシピ」
「マイ・ブックショップ」
です。
最初に「食堂かたつむり」の感想から。
偶然だったのですが、原作者の小川糸さんのエッセイ本も一緒に借りていて先に読んでいたんですね。
その後で映画を見たのですが、表現や映像は、本から感じていた小川糸さんの世界のイメージとはちょっと違ってました。
映画はとってもかわいくてメルヘンチック(笑
でも小川糸さんはもっとシックな渋さとか現実的な考えやセンスをお持ちのかたのようでしたので、おせっかいながら、ご本人は映画を見てどう思われたかが気になりました。
ただこうも思います。
もしがっかりされたとしてもこの映画のおかげでご自身が一躍世間に知られ、その後なりたかった作家として活動してこれたのですから、前向きに受け止められてるのかも。
しかし「イメージの違い」って、二次元の作品を映像化すると決まって起きますね。
すこし前にはこの件で命を落とされた原作者もいらしたし。
ほんと、難しい。
お次は「マーサの幸せレシピ」です。
物語の展開は、タイトルから想像していたのよりもずっと重くてシリアスでした。
ただ、最後は陽気で明るい結末?だったので、そこでこの邦題が重なってだからこれだったのね?と腑落ちできました。
そういえばマーサ役の女優さんは、まるで本物のプロのシェフのように、調理中の手際が良かった!です。
一方で比べてしまうのも良くないけど、かたつむりの柴咲コウさんもあちこちで修業した優秀なシェフという設定だったわりに、あまりにも調理中の手の動きがゆっくりていねいすぎていて現実にはありえない!と、ちょっとイライラ。
この違和感も、この映画に入り込めなかった理由の一つだったかもしれません。
最後に、「マイ・ブックショップ」。
予備知識がまったくないまま、本好きの虫がそそられてつい選んでしまったけれど、なんとも切ない映画でした。
舞台は本屋さんですが、物語を動かしているテーマは、女性差別や偏見でした。
(画像はサイトからお借りしました)
ヒロインは先の戦争で最愛の夫を失った未亡人の女性。
古い洋館を借りて本屋さんを始めたのですが、町の有力者の妻がそれを面白く思わず、彼女を追い出そうとして、自分の地位や権力を使って周囲に働きかけ、意地悪をするのです。
主人公の女性もそれをわかっていながらも、根が真面目で善良なので「誠実な努力は報われる」と信じ、孤立無援の中、めげずに頑張ります。
(とはいえ手伝いに雇っていた8歳の女の子だけは味方で、よき話し相手でした)
そのうち気難しくて近寄りがたい本好きで孤独な初老の男性と親しくなり、彼が彼女と彼女の店を守ろうと、いじわるな権力者の妻と話し合いをしようとします。
すると。。。
と、ここから悲劇的な展開と結末に(涙
時代設定が1950年代ということ。
あの頃はまだまだ独り身の女性や女性が仕事をして自立することへの世間の風当たりは強かったはず。
ヒロインの女性も、現代に生きる人間からするとあまりにも理不尽で訴えれば勝てそうなひどい仕打ちに遭ったというのに、相手に対して目を吊り上げて怒りや憎しみをぶつけ仕返しや反撃しようとすることもなく、むしろ「(自分の立場だから)仕方がない」みたいな、自分から静かに身を引いていくんですね。
素直に諦めていく、みたいな。
このシーンで、今の時代に生きていてよかったなぁと思いました。
あからさまにあんなことをする人たちは減っているし、それに同情して手を差しのべようとする人たちも今ならいるはず。
SNSに書き込んだら騒ぎになりそうです。
うん、世の中(人)はちゃんと進歩してるよ。
とはいえ。
そう若くもない、加えて地位も力もお金も身寄りもない女性が、一人で生きていくことの大変さや厳しさは、まだまだ健在な気がしています。
特に、今のようにインフレや物価高で身も心にもゆとりがない人たちが激増している時代ではなおさらと思います。
相手に負担や迷惑をかけるとわかりながら、それでも自分は損をしない、とか。
相手の性格や立場につけ込んで、利用できるだけ利用してやろう、とか。
こういう場合泣きを見るのは映画のヒロインのような、後ろ盾や力のない、社会的に弱い立場や状況にいる人たち、ではと思いますし、この点は80年後の今もかわっていないような気がします。
実は私自身もそのうちの一人で、時々弱いものいじめ?というか、「なんて横暴、なんて理不尽なんだろう」という場面に出くわしています。
ただ私はあのヒロインのように、怒りをあらわにしたり相手を恨んだりしないで、黙っておとなしく受け入れることはできません。
映画という点はおいておいて、時代が違うとはいえども、負けずに戦う/抵抗しようとすることへの「ダメージ」みたいなものもありまして、ならば、いたずらに自分自身を火傷させることなく、あのヒロインのような態度でいたほうが賢いのでは?とも思いました。
拒絶し、コトを荒立てることで自分自身も苦悩したりダメージをうけるより(しかもそうまでもしても変えられなかったりする)、「ダメなものはダメ」と、さっさと見切りをつけて新たな道を探して歩いて行く。
延々と負のループにハマり続けて身動きが取れなくなるよりも、彼女のような考え方や態度でいたほうが、長い目でみるとプラスで建設的なのかもしれない、とも思います。
いい機会だからちゃんと考えてみよう。
とにもかくにも、自分自身と重なって、考えさせられる結末と映画でした。
また見たくなる、いい作品でした。
そうそう。
ヒロイン役の女優さんや監督さんがインタビューに答えている特別映像も見ました。
途中、こんな風におっしゃっていたのが強く印象に残りました。
「悪い人を演じるよりも、善人を演じるほうが難しい」
そういえばそうかも。
だけどあの女優さんは完璧なまでに「善人」を表現されていたんです。
じゃあどうしてそう見えたんだろう?
思い返していると、目つきや顔つき、話し方かも?って気づきました。
あまり眉毛を動かさない、目をしかめない、睨まない、口角を下げない、余計なことはいわない、即座に反応しない(お口チャック)。
とはいえ、どれも心に反応して、無意識にしてしまうものですね。
やっぱり内側をちゃんとしておかないと真似できそうにないかも💦

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